模倣品や侵害に対抗するには、まず侵害行為を法的に性質決定し、そのうえで適切な手段を選択する必要があります。証拠の確保、友好的な交渉、訴訟提起、税関による介入がその選択肢です。これらの手順の順序と組み合わせ方が、紛争の帰趨を左右することが少なくありません。
知的財産権の侵害としての侵害行為(contrefaçon)
侵害の概念
侵害(contrefaçon)とは、権利者の許諾を得ずに知的財産権を侵すことをいいます。対象となるのは、標章やロゴの複製による商標、保護された発明の複製または実施による特許、意匠、ソフトウェアを含む著作権の対象となる著作物、さらには地理的表示です。もっとも、あらゆる模倣が侵害に当たるわけではありません。いかなる権利によっても保護されていない製品の模倣は、場合により不正競争または寄生的競争行為(parasitisme)の問題となります。
侵害は行為者の民事責任を生じさせるとともに、刑事上の犯罪も構成します。発見が難しいことが多く、イノベーションの価値を奪い、権利者の評判を損なうおそれもあります。
訴訟前の証拠確保と友好的解決
確かな証拠の収集
証拠なくして勝訴する訴訟はありません。権利者は、執行官(commissaire de justice)に購入調書を作成させ、係争製品が販売に供されていることを確認させることができます。また、標準化された方法に従って行うインターネット上の確認調書を利用することもできます。もっとも、最も効果的な手段は、裁判官の許可を得て行う侵害証拠差押えであることが多いといえます。
警告書(mise en demeure)
警告書(mise en demeure)は、侵害者と目される者に対し、係争行為の停止を正式に求めるものです。交渉による解決への道を開き、将来の手続に備えるとともに、権利者が友好的解決を求めたことを裁判官に示す役割を果たします。ただし、その送付は慎重に検討しなければなりません。時期が早すぎれば相手方に警戒を促し、侵害証拠差押えの前に証拠を隠滅されたり、相手方が先手を打って権利の無効訴訟を提起したりするおそれがあります。さらに、競合他社の顧客に宛てた行き過ぎた書簡は、信用毀損(dénigrement)と評価される可能性があります。
調停と仲裁
裁判外紛争解決手続は、訴訟の前後を問わず、別の解決の道を提供します。調停は、中立の第三者が当事者の合意形成を支援する手続であり、成立した合意は裁判官の認可を受けることで執行力を付与されます。仲裁は、紛争を1名または複数の仲裁人に委ね、その仲裁判断が当事者を拘束する手続です。仲裁には仲裁合意が必要であり、また産業財産権の有効性の問題は当事者間においてのみ判断され、第三者に対抗しうる無効の効果は生じません。
侵害訴訟
訴訟の目的
侵害訴訟は、侵害行為を停止させ、被った損害の賠償を得ることを目的とします。さらに、競合他社の事業活動を抑えたり、ライセンスをはじめとする交渉で優位に立ったりするなど、より広い戦略に資することもあります。企業は、第三者から訴えを提起され、または訴訟参加を求められて、被告の立場に立つこともあります。事実の重大性と採用する戦略に応じて、民事、刑事または税関の手続が選択されます。
訴訟の準備
勝訴には三つの条件がそろう必要があります。第一に、有効に存続する堅固な権利が必要です。被告はほぼ例外なく、無効の反訴によってその有効性を争うからです。第二に、十分に特定された侵害行為と、証拠能力のある証拠が必要です。さらに、製造者、輸入者、販売業者といった適切な被告を選び、その支払能力を確認しておかなければなりません。そうでなければ、勝訴しても実際上の効果は得られません。
利用可能な裁判上の措置
暫定措置
本案判決の前に、権利者は裁判官に対し、侵害と主張される行為の継続を暫定的に禁止すること、係争製品の差押えまたは引渡しを命じること、さらにはオンライン上のコンテンツの削除を命じることを求めることができます。これらの措置は、原則として仮処分(référé)によって申し立てられます。遅延が回復不能な損害を生じさせるおそれがある場合には、相手方を審尋しない申請手続(sur requête)によって申し立てることもできます。裁判官は、侵害の蓋然性と、求められた措置の比例性を審査します。
決定的な証拠収集手段としての侵害証拠差押え
侵害証拠差押えにより、侵害の事実を立証し、その規模(数量、流通経路、利益)を把握し、製造場所、ファイル、在庫にアクセスすることができます。侵害証拠差押えは、管轄裁判所の所長の命令によって許可され、執行官(commissaire de justice)が、多くの場合専門家の補助を受けて実施します。その実施は命令の範囲内にとどまらなければならず、これに反すれば無効となります。また、営業秘密を保護しなければなりません。権利者はその後、短い期間内に本案訴訟を提起する必要があり、これを怠ると差押えが取り消されるおそれがあります。
侵害に対する税関の対応
税関による留置
税関は、職権により、または権利者の介入申請に基づき、侵害の疑いのある物品を国境で留置することができます。この場合、権利者はその旨の通知を受け、EU法に基づき、10営業日以内に訴訟を提起するか、廃棄に同意するかを決めることになります。物品の保有者が廃棄に同意し、または所定の期間内に異議を述べない場合には、簡易手続によって物品を廃棄することができます。
税関による差押え
税関法上の違反が認められる場合、税関は物品を差し押さえ、税関法上の犯罪として訴追することができます。この犯罪には、物品の価額に基づいて算定される罰金が科されます。この手段は経済的公序を保護するものですが、権利者の損害を直接賠償するものではありません。賠償を得るためには、権利者自らが訴訟を提起する必要があります。
侵害対策における典型的な誤りと適切な対応
典型的な誤り
最もよく見られる誤りは、対応が遅れることです。証拠は失われ、時効も進行します。次いで、裁判官は少なくとも侵害の蓋然性を求めるにもかかわらず、十分な根拠のないまま訴訟を提起すること、違法または不公正な方法で証拠を取得し、その証拠能力が不確かになること、そして、流通経路には複数の関係者が関与していることが多いにもかかわらず、責任者の特定が不十分であることが挙げられます。
適切な対応
保護は、特許、商標、意匠といった権利の出願と維持という上流の段階から始まります。そのうえで、市場、見本市、オンラインプラットフォームを監視し、疑わしい事実を直ちに記録し、弁護士、産業財産権弁理士(conseil en propriété industrielle)、執行官といった専門家の助力を得ることが重要です。友好的解決は、手続に入る前に検討する価値がありますが、一刻の猶予も許されない証拠収集措置を遅らせてはなりません。
創作の価値を守るための権利行使
模倣品や侵害への対抗は、イノベーションの価値と公正な競争を守ることにつながります。裁判所が常に最初の答えであるとは限りません。いずれの事案においても、証拠、交渉、訴訟を適切な順序で組み立てる戦略的な分析が求められます。
