6 1月 2021

寄稿:ワクチン製造というもう一つのフランスの不祥事

Tribune I Fabrication des vaccins : l’autre scandale français



フランスにおけるワクチン接種の進捗の遅さに驚きの声が上がるなか、批判は主として採用された戦略とその緩慢さに向けられています。しかし、この戦略の背後には、より根本的な別の問題、すなわち在庫の不足と供給不足のおそれがあるのではないでしょうか。

実際、最近しばしば模範として挙げられるイスラエルは、承認が付与される前の段階から、きわめて早期にワクチンを発注していたことが知られています。ドイツもまた、供給不足のリスクを公然と引き受けつつ、速いペースで接種を進めています。これに対しフランスでは、同じリスクのために現時点では接種をより分散させる結果となり、過度の遅れにつながっています。

供給不足、これこそがこうしたワクチン接種キャンペーンにおける最大のリスクです。念のため確認しておくと、欧州については、加盟国への供給を目的として、ワクチンの供給契約が欧州連合のレベルで交渉されています。しかし、なぜこれらのワクチンの製造の問題に誰も触れないのでしょうか。十分な生産手段をもはや保有していなかったために、フランスをはじめとする国々が国外からの調達を余儀なくされたマスクの一件を、なぜ誰も思い起こさないのでしょうか。

答えは単純です。ワクチンの製造者はいずれも、各国への供給を支配することを可能にする特許を保有しているのです。原薬の製造工場の多くが、生産の採算性がより高いインドや中国に所在しているのも、このためです。そして、これらの製造者の大半がフランスに工場を保有していないことから、現在フランスでワクチンを製造できないことの説明もつきます。

しかしながら、現在の緊急事態は、ワクチン接種キャンペーンについてだけでなく、製造についても新たな戦略を求めています。マクロン大統領が掲げた「産業主権」は、今この時から、フランス国内での製造を目指す政策として具体化されるべきです。とりわけ、Covid-19に関する特許の教示の再現を許可する職権による実施権(licence d’office)をついに導入し、ワクチンを製造しうるフランス国内のすべての工場をできる限り早く活用できるようにすべきです。

Auteur : Dhenne Avocats.