特許侵害における損害賠償
定義 : 特許侵害における損害賠償
特許侵害における損害賠償は、特許権者が被った損害を回復するものです。2004年4月29日の指令2004/48第13条を国内法化したフランス知的財産法典L.615-7条は、裁判官に対し、三つの異なる損害項目を考慮すること、または被害当事者の請求に基づき一括払いの金額を認めることを義務付けています。
損害賠償の三つの項目
第一の項目は、侵害による経済的な不利益、すなわち特許権者の逸失利益と被った損失を対象とします。第二の項目は精神的損害を回復するもので、これは特許の名声の毀損と発明の陳腐化という形で現れます。第三の項目は、侵害者が得た利益を考慮するもので、知的、物的および販促上の投資の節約分を含みます。これら三つの項目は累積的に認められますが、各項目が単なる主張ではなく証拠資料によって立証されることが条件です。
一括払いという選択肢
特許権者は、侵害者がライセンスを求めていたならば支払われるべきであったロイヤルティの額を上回る一括払いの金額を請求することができます。この選択肢は、販売数量が不明である場合や、特許権者自身が発明を実施していない場合に有用です。もっとも、実務上は賠償額に上限を設ける結果となるため、侵害証拠差押えまたは強制的な文書提出命令によって会計資料の入手を試みた後にのみ行使されるのが通常です。
賠償の限界
侵害品の製造者でない者が、これを提供し、流通させ、使用し、または所持する場合、同法典L.615-1条第3項により、その者は事情を知っていた場合に限り責任を負います。この点は侵害における善意の項目で詳述しています。統一特許裁判所(UPC)においては、統一特許裁判所協定第68条が、実際に被った損害の回復を原則とし、判決が対象とする全ての領域について侵害者の利益の返還を命じる権限を併せて定めています。
要点
損害賠償の準備は、訴え提起の前に始まります。逸失利益の立証には、利益率、生産能力および製品の代替可能性に関する証拠資料が必要です。ロイヤルティに基づく一括払いは、目標ではなく、あくまで予備的な手段です。最後に、賠償の対象は時効にかかっていない期間に限られ、再販売業者については、警告を受けた日以降に限られます。
本用語解説は一般的な説明であり、法的助言に代わるものではありません。
Dhenne Avocatsは、パリ司法裁判所、パリ控訴院および統一特許裁判所において特許訴訟を担当しています。実際の案件でこの問題が生じた場合、適切に対応すべき時期は、ほとんどの場合、訴えの提起よりも前にあります。